こんにちは!ライターの朝日千晴です
自分らしさを活かせる仕事がしたい!でも、それが何か分からない…。
そんな「やりたいこと」迷子になっている方におすすめの良書が、「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」です。
この本では「やりたいこと=夢中になれる仕事」と定義し、それを見つけるまでの過程をシンプルかつ理論的にまとめてあります。
【やりたいことが分からない人必見】『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』でやりたいこと探しを終わらせよう「本当にやりたいこと」を見つけるために必要なのは、自分の「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと」の3つを明らかにすること。
この3つを掛け合わせることで、自分だけの「本当にやりたいこと」を見つけることができます。
ここでは「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」を読んだことのない方や、簡単に概要を知りたいという方に向けて、私の実践例を踏まえながら内容を解説しています。
今回は「本当にやりたいこと=夢中になれる仕事」を見つけるために必要な3つの要素のうち、「好きなこと」と「得意なこと」の見つけ方を解説していきます!
▼「大事なこと」の見つけ方はこちら
【「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」実践編①】人生を導くコンパス!「大事なこと」の見つけ方「やりたいこと」を見つけて、ワクワクしながら働く未来を手に入れましょう!
「やりたいこと」は、「好きなこと」と「得意なこと」の掛け合わせ
多くの人は「好きなこと=やりたいこと」と考えますが、実はそれだとまだ不十分。
ここでいう「やりたいこと」とは「好きなこと」と「得意なこと」の掛け合わせです。
もっと分かりやすくいうと、「やりたいこと」とは「好きなこと」を「得意なやり方でやる」こと。
これが出来れば、誰でも仕事に夢中になれるようになります。
「好きなこと」は興味・関心をそそられる「分野」、「得意なこと」は自然とできてしまう「行動」
では実際に「好きなこと」と「得意なこと」を見つける前に、まずそれぞれの言葉の意味を確認しておきましょう。
まず「好きなこと」とは、自分が興味を感じ、これに関わっていたいと情熱をそそられる「分野」のことです。
例えば、心理学や金融、教育、医療や福祉などのこと。
「好きなこと(情熱)」の特徴をまとめておくと、
- 興味があり、「もっと知りたい!」と思う
- 「なぜ?」「どうすれば?」という問いが次々と湧いてくる
- 関わるだけで面白さを感じ、「これが仕事でいいの?」と感じる
などがあります。
では「得意なこと」とは何かというと、それは自然と人よりも上手くできて、やっていて心地よい「行動」です。
自然とできてしまうことなので、「才能」や「長所」、「強み」や「性格」などと呼ばれることもありますね。
例えば「相手の立場に立って考える」や「情報を集める」、「効率的な方法を考える」などが「得意なこと」に当てはまります。
「得意なこと」の特徴をまとめると、
- 頑張らなくとも無意識にやっている
- やっていると自分でいられる感覚がある
- 仕事じゃなくとも普段から普通にやっている
- 他の人に対して「どうしてこんなことができないんだろう?」と思う
などがあります。
ただ、注意して欲しいのが、「得意なこと」は生まれつき持っているもので、後から身につけられるスキルや知識とは別物ということ。
例えば「英語が話せます」や「プログラミングの知識があります」といったようなものは、「得意なこと」ではなく「スキル・知識」にあたります。
スキルや知識を高めることはもちろん大事ですし、自らの強みにもなります。
しかし、すでに持っているスキルや知識を活かすことを優先してしまうと、「本当にやりたいこと」を見つけられないまま日々を過ごすことになってしまいます。
「やりたいこと」を考えるときはスキルや知識ベースではなく、「気配りができる」「慎重に作業できる」といった生まれながらもっている才能から考えるようにしましょう。
「好きなこと」と「得意なこと」を掛け合わせれば「やりたいこと」が見えてくる
さて、先ほど説明したように、「やりたいこと」は「好きなこと」と「得意なこと」の掛け合わせです。
例えば「好きなこと」は「漫画」、「得意なこと」を「物作り」とすると、ここでいう「やりたいこと」は以下のようになります。
- 好きなこと:子ども
- 得意なこと:物作り
- やりたいこと:子ども関連の物作りをする!
たとえ「好きなこと」が同じでも、「得意なこと」が違う場合は、「やりたいこと」も変わります。
- 好きなこと(What):子ども
- 得意なこと(How):人の話を聞いて引き出す
- やりたいこと(What×How):子どもの話を聞いて気持ちを引き出す
同じように、「得意なこと」は同じでも、「好きなこと」が違えば、「やりたいこと」も違ってきますよね。
- 好きなこと(What):ファッション
- 得意なこと(How):物作り
- やりたいこと(What×How):ファッション関連の物作りをすること
これが本書でいう「やりたいこと」の定義です。
つまり、「やりたいこと」は1つだけではなく、「好きなこと」と「得意なこと」を組み合わせ次第で「やりたいこと」はいくらでも見つけることができるのです。
言い換えれば、「やりたいこと」は以下のように「What(何を)× How(どうする)」と表現することもできます。
多くの人は「What = 好きなこと」だけを考え、具体的な仕事内容(How) が自分に合っているかどうか考えずに仕事選びをしてしまいます。
その結果、「好きなことを仕事にしたのに、なんだか思ったのと違う…」と違和感を感じてしまうのです。
「やりたいこと」を考えるときは、「その分野が好きかどうか」以上に、具体的な仕事内容(How)が自分に合っているどうか考えることが大切です。
「あなたのやりたいことは?」と聞いたとき、「作家になりたい」「起業家になりたい」と「なりたいもの」を答える人がいますが、「やりたいこと」を職業名で考えるのはNG。
なぜなら「なりたいもの」で考えてしまうと、その仕事のイメージに注目してしまい、「仕事内容が自分に合っているかどうか」に注目しづらくなるから。
また、「なりたいもの」を考えてしまうと、その職業で成功すること自体がゴールになってしまい、既存のルートしか見えなくなってしまいます。
あくまで「やりたいこと」は、「大事なこと」を実現するための手段。
自らの可能性を狭めないためにも、「なりたいもの(職業)」ではなく「やりたいこと=こういう仕事がしたい」を考えていきましょう!
「得意なこと」を見つければ、どんなことでも仕事にできる!
「やりたいこと」を見つけるために、まずは自分の「得意なこと」を見つけていきましょう。
「得意なこと」を理解することで、「好きなことを見つけても仕事にできない」という思考ブレーキを解除しやすくなります。
ここで改めて「得意なこと」を定義すると、
得意なこと = 生まれつき持っているもの。無意識のうちにやってしまうクセ
になります。
普段の生活のなかで無意識にやってしまうこと、例えば、
- いつも人間観察をしている
- いつも人の気持ちを考えている
- いつもどうやって人を笑わせようか考えている
といったものが、「得意なこと」です。
また、「得意なこと」とは、それ自体はただの「クセ」でしかありません。
その「クセ」をどう認識するかで、「長所」にも「短所」にもなり得るのです。
例えば「物事に慎重に取り組む」というのは一種の才能ですよね。
ミスのない作業を求められる仕事をすれば、この才能は「長所」となり、職場でも活躍できるはずです。
しかし反対に、スピード感が求められる仕事を選んでしまうと、この才能は「短所」に変わってしまいます。
このように、どんな才能を持っていても、見方次第で長所にも短所にもなるのです。
大事なのは自分の持っている「得意なこと」を理解し、長所としてうまく活用できるようになること。
「得意なこと」を知り、自分を変えるための努力ではなく、生まれ持った才能を活かす努力を始めましょう!
「得意なこと」を見つける5つの質問
ではここからは、自分の「得意なこと」を掘り下げていきましょう。
ゴールは「自分の長所を10個以上リストアップし、自分の取扱説明書を作ること」。
以下の質問に答えながら、自分の才能や長所の活かし方を探っていきましょう!
- これまでの人生で、充実していた体験は?(楽しい・満たされていると感じた経験)
- 最近イラっとした、または心がざわついた出来事は?
(イラっとすることは、自分が当たり前にできること=得意なことです) - 仲のいい人に「自分の長所ってなんだと思う?」と聞いてみてください
- もし明日仕事を辞めたとして、「もっとやりたかった!」と感じるのはどの部分ですか?
(仕事をしていない場合は、前職で考えてください)
また、これまでの人生で成果が出た経験を振り返り、そこから自分の長所を探っていきます。
「成果が出た体験」といっても、人に自慢できるようなものである必要はなく、パッと思い浮かんだ経験でOKです。
以下の8つの質問に答えながら、成功体験を深掘りしていきましょう。
- 充実した状態に入る前に何をした?
- そのときの環境の特徴は?
- 具体的にどんな行動を取っていた?
- ③の行動をとった理由は?
- 当時は何を意識していた?
- モチベーションになっていたのはなに?
- その充実感が終わったのはいつ?どうすれば継続できた?
- 当時「もっとこうすればよかったな」と感じていることは?
この体験から分かる、才能を長所として使うためのコツは?(得意なことの「長所使い」パターン)
例として、私のワーク内容も紹介しておくので、参考にしてみてくださいね!
- これまでの人生で、充実していた体験は?(楽しい・満たされていると感じた経験)
学生時代、文化祭などのイベントでお客さまを喜ばせるためのアイディアだしをしたり、クラス一丸となって演目や出し物を作り上げていく作業が楽しかった! - 最近イラっとした、または心がざわついた出来事は?
(イラっとすることは、自分が当たり前にできること=得意なことです)
週末に夫が自分の都合ばかり優先するのをみて、「どうして他の人の気持ちを考えないんだ!」とイラッとした - 仲のいい人に「自分の長所ってなんだと思う?」と聞いてみてください
立ち直りがとてつもなく早いところ(前向き)、行動が早いところ - もし明日仕事を辞めたとして、「もっとやりたかった!」と感じるのはどの部分ですか?
(仕事をしていない場合は、前職で考えてください)
就活生に就活のコツや仕事内容について説明する仕事。魅力や良さを伝える記事を書く仕事。
「成功体験」では、中学生の学力テストで上位10位に入ったときのことを振り返ってみました。
- 充実した状態に入る前に何をした?
「10位以内に入ったらかっこいいな〜」とイメージした。達成できたときのご褒美を考えておいた(宅配ピザを食べる) - そのときの環境の特徴は?
普段は部活に生徒会、習い事(週2)と予定が詰まっていて、勉強に使える時間が限られていた(1日2〜3時間ほど)。テスト1週間前から部活や生徒会は休みになり、夕方以降は自由時間になった。 - 具体的にどんな行動を取っていた?
テスト週間に入る前の1週間で、普段の勉強と並行して復習を進めておいた。学校に問題集を持ち込み、休み時間に友人と問題を出しあった。夜は12時に寝ると決め、夕方から寝るまでの間に問題をたくさん解いた。いつもより30分早起きして、寝起きすぐ机に座って勉強した。 - ③の行動をとった理由は?
テスト週間だけでは勉強時間が不十分だと思ったから。限られた時間で点数を取るためには、問題を解いてできていない部分を減らした方が効率がいいと思ったから。夜遅くまで勉強するよりも、早寝早起きで勉強した方が頭が冴えるし、効率がいいと思ったから。 - 当時は何を意識していた?
効率よく、なおかつ楽しく勉強するにはどうすればいいか - モチベーションになっていたのはなに?
友達よりも問題が解けるという優越感。どんどん分かる部分が増えていく「成長感」。目標に向けて努力できているという自己肯定感。 - その充実感が終わったのはいつ?どうすれば継続できた?
10位以内に入ったら満足して終わった。テストの成績がいいと気分がいいくらいのモチベーションしかなかったから、テストが終わると元の生活に戻った。この頃からもっと真剣にどういう進路に進みたいか考えて長期目標をもっておけば、充実感を継続できたんじゃないかなと思う。 - 当時「もっとこうすればよかったな」と感じていることは?
結果が出た時の勉強法をいつでも再現できるように、環境や状況、やったことをメモしておけばよかった。「どうやって眠気を解消するか」とか、「集中力を高めるコツ」とか。それを再現できるようにしておけば、その後の学生生活もラクだったのに。
この体験から分かる、才能を長所として使うためのコツは?(得意なことの「長所使い」パターン)
- 失敗か成功かが明確な目標を立てる
- 使う時間を決める
- 一緒に頑張る仲間をつくる
- どうすれば楽しく行動できるか考える
- 早寝早起きする
- 余裕を持ったスケジュールを立てる
- 効率を意識して動く
- 成長が目に見えやすいように可視化する
- 大きな理想を定めて努力する
さて、自分の才能が見つかったところで、「やりたいこと」を見つけるためにも自分の長所をリストアップしておきましょう。
最低でも10個、欲を言えば20個書き出せるとOKです。
「質問に答えたけれどよく分からなかった…」という方は、「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」の巻末にある追加ワークと、「得意なこと(才能)100リスト」を参考にしてみてください。
「得意なこと」のうち、充実感を感じ、評価につながることを「やりたいこと」に組み込む
長所を書き出せたら、次に「◎、⚪︎、△」の3段階で評価をつけてみましょう。
このあとの「やりたいこと」探しでは、「好きなこと」に「得意なことがうまく発揮された長所」を掛け合わせることで「やりたいこと」を作り出します。
そこでは「◎」、つまりあなたが充実感を感じ、成果につながる長所をメインに掛け合わせていきます。
以下、参考までに私の例を載せておきますね!
「長所使いパターン」が多いほど、どんな状況でも自分の才能を「長所」として発揮できるようになっていきます。
そして才能を発揮できるようになれば、「自分はどんな目標も達成できる!」という自信も身につきます。
「好きなこと」を見つければ、「やる気出ない」がゼロになる!
「得意なこと」が見つかったら、最後に「好きなこと」を見つけていきましょう。
改めて「好きなこと」を定義すると、以下のようになります。
好きなこと= 興味・関心を感じる分野
好きなことに対しては、誰だって「もっと知りたい!」と思うもの。
「なんでこうなるの?」「どうすれば出来るの?」
そう思えることこそ、あなたの「好きなこと」なのです。
自らの「好きなこと」を見つけ、それを仕事に結びつければ、もうモチベーション維持に悩むことはありません。
自然と興味が湧いてくるので、努力せずとも仕事にのめり込めるようになります。
ただ、「役に立つから好きなこと」を仕事にするのはNG。
「役に立つ」を基準にしてしまうと、それ以外の選択肢が考えられなくなってしまいます。
役に立つかどうか、お金を稼げるかどうかは一旦脇において、純粋に自分が好きだと思えることを見つけていきましょう。
「好きなこと」を見つけるための5つの質問
では、以下の質問に答えながら、「好きなこと」を考えてみましょう。
- 今お金を払ってでも勉強したいことはありますか?
- 本棚にはどんなジャンルの本が眠っていますか?
- これに出会えてよかった!救われた!と思える分野・ジャンル・ものはありますか?
- これまで生きてきたなかで「お礼を言いたい仕事」は何ですか?(お礼を言いたい人でも可)
- これまでの人生で世の中に対する怒りを感じたことは何ですか?
また私の実践例も載せておくので、ワークの参考にしてみてくださいね!
- 今お金を払ってでも勉強したいことはありますか?
自分をうまくコントロールする方法。人生を充実させる方法。才能や個性を仕事に活かす方法。 - 本棚にはどんなジャンルの本が眠っていますか?(本屋さんで気になるジャンルを探すのも可)
才能に関する本。行動力に関する本。 - これに出会えてよかった!救われた!と思える分野・ジャンル・ものはありますか?
性格診断。仕事がうまくいかなくて悩んでいたとき、性格診断を受けて、タイプによって合う仕事・合わない仕事があると知り、「わざわざ苦手なところで頑張らなくとも得意を活かせばいいんだ!」と安心できたから。 - これまで生きてきたなかで「お礼を言いたい仕事」は何ですか?(お礼を言いたい人でも可)
病院の看護師さんと、市役所の保育課の人。初めての育児に不安や悩みでいっぱいだった時に親身になって話を聞いてくれて、どうすればいいのか相談に乗ってくれた。私も困っている人に手を差し伸べられる存在になりたい。
本の著者さん。これまで困ったときはいつも本に助けられてきた。 - これまでの人生で世の中に対する怒りを感じたことは何ですか?
自分とは違う考えや価値観を持つ人を攻撃する人がいること。
必要な情報が必要な人に届かないこと。
私の場合、興味がある分野は、
- 人の才能や個性
- 心
- コミュニケーション
- 本
のようです。
みなさん、好きな分野は見つけられたでしょうか?
「ワークをしてみたけれど、なんだかよく分からなかった…」という方、大丈夫です。
このワークの目的は「これだ!」と胸を張って言える好きなことを発見することではなく、興味の持てそうな分野に目星をつけること。
あくまで「やりたいこと」を考えるための仮説で大丈夫です。
正直なところ、私も「好きなこと」はまだいまいちよく分かっていません…。
答えがはっきり分からないとモヤモヤしますが、なんとなく「好きなこと」が分かれば「やりたいこと」探しに支障はないので安心してくださいね。
性格診断など他のツールも活用しながら、少しずつ「好きなこと」をはっきりさせていきましょう。
この記事では「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」より、自分の「得意なこと(才能)」や「好きなこと(興味・関心を持てる分野)」を見つけるための方法を解説しました。
実際にワークをやってみましたが、正直なところ1回目は「本当にこれで合ってる?」と不安になるくらい、自分の答えに自信がもてませんでした…。
でも時間を空けながら2回、3回をワークを繰り返し、なんとなく「これが私の得意・好きなことかも」と思えることがわかってくるように。
「これが私の好き・得意なことだ!」と確信を得るためには、もう少し時間がかかりそうです。
ただ、「好きなこと」や「得意なこと」を見極めるポイントが頭に入っていると、それだけでも自分に向いている仕事や、無理なく働ける職場を選びやすくなります。
時間はかかりますが、楽しんで自己理解を進めていってくださいね!
次回はいよいよ「本当にやりたいこと」を見つけるまでのノウハウをご紹介しようと思いますので、お楽しみに〜。