こんにちは!ライターの朝日千晴です
自分らしさを活かせる仕事がしたい!でも、それが何か分からない…。
そんな「やりたいこと」迷子になっている方におすすめの良書が、「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」です。
【やりたいことが分からない人必見】『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』でやりたいこと探しを終わらせようこの本では『夢中になれる仕事=本当にやりたいこと』を見つけるまでの過程がシンプルに、かつ理論的にまとめられています。
「忙しくて本を読む時間がないよ…」という方に向けて、「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」の内容をざっくりと分かりやすくまとめてみました。
今回は実践編!
「やりたいこと」探しに必要な3つの要素と、そのうちの1つ「大事なこと」を見つけ方について紹介していきます!
「やりたいこと」探しが終わらないのは、選択肢が多すぎるから
そもそも、なぜ多くの人が「やりたいことが分からない」と悩んでしまうのでしょうか?
その理由はズバリ、選択肢が多すぎるから。
世の中には無数の仕事があり、時代の変化とともに次々と新しい仕事が生まれていきますよね。
多すぎる選択肢を前にすると、人は選択すること自体を先延ばしにしてしまいます。
つまり、多くの人は「やりたいこと」が見つからないのではなく、無意識に「今は決められない」と選択を先延ばしにしてしまうため、「やりたいことが分からない」と悩み続けることになるのです。
では、無限のような選択肢を前に、自分の進む道を決めるためにはどうすればいいのでしょうか?
行き先を決める基準になるのは、「自分はどうしたいのだろう?」という心の基準です。
世の中の変化は激しいですが、性格や才能といった生まれたときから備わっているものは、そこまで大きく変化しません。
従って、複雑な社会の中でも自分の「やりたいこと」を見つけるためには、まず判断基準を「他人」から「自分」へと切り替えることが必要です。
「やりたいこと」探しを始める前に、「5つの間違い」を取り除こう
さっそく「やりたいこと」探しを始めよう!
…といきたいところですが、その前にまず「やりたいこと」探しに関する5つの間違いを紹介しておこうと思います。
なぜなら、これから紹介する「やりたいこと」ワークに取り組んでも、間違った認識を持ったままだと、自らの「やりたいこと」に辿り着けないから。
自己啓発本などでよく見かけるアドバイスが、実は「やりたいこと」探しを妨害してしまうことも。
「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」を実践する前に、まずは間違った思い込みを正しい認識へと上書きしておきましょう!
「やりたいこと」に関する間違い①:一生続けられることでないとだめ
「やりたいこと」を見つける段階で、「これを一生の仕事にしたい!」と思えるようなことはあり得ません。
興味や考えは変化するものだから、一生続けられるかどうかは先になってみないと分からないもの。
今1番やりたいと思えることこそ「やりたいこと」です。
一生続けられなくとも、今1番「やりたいこと」をやればOK!
「やりたいこと」に関する間違い②:「やりたいこと」を見つけると運命的な感覚がある
「これだ!これこそ、私がやりたいことだ!」
そう思えるのは、「やりたいこと」を見つけたときではありません。
仕事として取り組んでいくなかで自分で考え、成長し、他人にも感謝されるようになってようやく「これが私のやりたいことだ!」と感じられるようになります。
「やりたいこと」を見つけたとき、たいていは「ふ〜ん、面白いかも」という興味を抱く程度。
「天職を見つければなにもかもうまくいく」というのは、悲しいかな幻想です。
自分が心から納得できる、自分で作る「やりたいこと」を見つけていきましょう。
「やりたいこと」を見つけても運命的な感覚はない。最初は興味レベル
「やりたいこと」に関する間違い③:人のためになることじゃないとダメ
さきほども書きましたが、「やりたいこと」を判断する基準は自分自身。
「やりたいこと」を考える時点では、それが人の役に立つかどうかを考える必要はありません。
「やりたいこと」は、自分がストレスなく続けられること。
続けられることを仕事にすると自分が楽しいだけでなく、成果も出しやすくなるので以前よりも人の役にも立てるようになります。
自分のために生きることが、結局人のためにもなる!
「やりたいこと」に関する間違い④:「やりたいこと」を見つけるためには行動すべし
「やりたいことが分からない」と悩む人が多いのは、選択肢が多すぎるせいと先ほどお伝えしましたよね。
たくさん行動すればデータは集まりますが、結果として選択肢を増やしてしまうだけなので、「結局どうすれば分からない」と悩みを深めてしまいます。
「やりたいこと」探しに選択肢は必要ですが、それよりも沢山ある仕事のなかから適切なものを選ぶための判断基準を持つことが大切。
この判断基準を磨くためには、行動よりも、自分の内面を掘り下げるというアプローチが有効です。
「やりたいこと」探しに必要なのは行動ではなく、自らを掘り下げること!
「やりたいこと」に関する間違い⑤:「やりたいこと」を見つけたところで仕事にできない
「やりたいことを見つけても、どうせ仕事にできないでしょ」
そう思っていたら、「やりたいこと」は永遠に見つかりません。
そもそも「やりたいこと」を考える段階で、その実現手段まで考える必要はないんです。
なぜなら、自分がやりたいと感じることなら、必ず先に同じようなことを仕事にしている人が存在するから。
誰かのやっていることの内容を真似するのはNGですが、実現の仕方ならいくらでも真似してOK。
「やりたいこと」を決めたあとに、社会のなかから実現手段を見つけていきましょう。
「やりたいこと」は自分の中から探し、実行手段は自分の外(社会)で探す
「やりたいこと」を見つけるときに必要な3つの要素
「やりたいこと」に関する間違いを取り除いたところで、実際に「やりたいこと」を決めていきましょう!
まず、本書でいう「やりたいこと」とは、「好きなこと」と「得意なこと」を掛け合わせです。
自分の「好きなこと」と「得意なこと」を掛け合わせることで、「やりたいこと」を見つけることができます。
しかし、ただ「やりたいこと」を見つけるだけでは、仕事はうまくいきません…。
なぜなら、「やりたいことをやりたい」というのは自分の視点しかなく、その先のお客さまのことを考えていないから。
自分の「やりたいこと」を通じて関わった人たちに価値を与えられたときに仕事としてもうまくいき、また生きがいにもつながるのです。
「仕事を通じてお客さまにどんな価値を与えたいのか」を考えるとき、重要になってくるのが「大事なこと」です。
「大事なこと」とは「自分はこういう生き方をしたい!」という価値観のこと。
心から「やりたいこと」の結果として「大事なこと」を提供できるようになると、自分らしいまま、仕事でも結果が出せるようになっていきます。
ここまでの説明をまとめると、
- 好きなこと
- 得意なこと
- 大事なこと
の3つの要素を見つけ、さらにそれらを組み合わせることで、「本当にやりたいこと」を見つけることができます。
「本当にやりたいこと」を見つけるための流れは、以下の通り。
- 「大事なこと(価値観)」を見つけ、仕事の目的を決める
- 「得意なこと(才能)」を見つける
- 「好きなこと(情熱)」を見つける
- 「好きなこと」と「得意なこと」を掛け合わせて「やりたいこと」を見つける
- 「やりたいこと」のうち、「大事なこと」を実現できる「本当にやりたいこと」を決める
「やりたいこと」探しの要点や流れは伝わったでしょうか?
この記事では、まず「大事なこと(価値観)」と、そこから「仕事の目的」を見つけるためのワークをご紹介していきます。
「大事なこと」を見つけて、仕事への悩みを解決しましょう!
「大事なこと(価値観)」と「仕事の目的」を見つける
いくら自分にとって「やりたいこと」でも、お客さんに求められていなければ仕事とは言えません。
自分も他人もどちらも満足できる仕事を作るために、1番重要なのが「大事なこと(価値観)」です。
「大事なこと(価値観)」を中心に仕事を作ると、自分自身も満たされ、さらにお客さまにも満足してもらえる仕事ができるようになります。
また、ここでいう「大事なこと」とは「これから先ずっと進む人生の方向」であり、自分が「こう生きたい!」と思える価値観のこと。
「〜しなきゃ」や「〜すべき」といった偽物の価値観を、自分のものと勘違いしないように注意が必要です。
価値観を見つけるときは、1つ1つ「これは〜したい?」「これは〜べき?」と問いかけ、本物の価値観かどうかチェックしてみてくださいね。
本物の価値観を見つけ出す5ステップ
それでは、ここから「私はこう生きたい!」と心から思える、価値観を見つけていきましょう。
以下の5つのステップを踏みながら、「大事なもの(価値観)」を見つけていきます。
- 5つの質問に答えて価値観キーワードを集める
- 価値観をマインドマップにまとめる
- 価値観ランキングを作る
- 仕事の目的を決める
作業時間は30〜1時間ほど。
少しずつワークを進めるより、一気に片付けたほうが考えをまとめやすく感じたので、個人的にはまとまった時間のあるときに取り組むのがおすすめです。
「価値観を見つけるための質問にうまく答えられないなぁ」という人は、紙に思うままに考えを書き出すか、誰かと質問形式で取り組むと考えがまとめやすくなりますよ。
【「大事なこと」の見つけ方①】5つの質問に答えて価値観キーワードを集める
まずは以下の質問に答えながら、自分の価値観を探っていきましょう。
- 尊敬する人、尊敬する友人、好きなキャラクターは誰ですか?
また、その人のどんなところを尊敬していますか? - 幼い頃や思春期を思い出してみてください。今の自分に1番大きな影響を与えている出来事・経験はなんですか?
また、それらが自分の価値観にどう影響を与えましたか? - 今の社会には何が足りないと思いますか?
- 周りの人に「私って人生で何を大事にしてそうかな?」と聞いてみてください。
※ 具体的なエピソードが聞けるとなお良し - 子どもを育てたり、他人にアドバイスしたりするとき、1番伝えたいのはどんな行動ですか?
また、1番伝えたくないのはどんな行動ですか?
スラスラと答えが出てくる質問もあれば、「うーん」と固まってしまう質問もあると思います。
ここでは価値観キーワードを答えることが目的なので、答えやすい質問から回答するようにしてください。
質問に答えながら、自分の価値観キーワードを探っていきます。
参考までに、以下に私の回答と、そこから抽出した価値観キーワード(太字)も合わせて載せておきます。
- 尊敬する人、尊敬する友人、好きなキャラクターは誰ですか?
また、その人のどんなところを尊敬していますか?
映画「天空の城ラピュタ」に登場する女海賊・ドーラ。自分のやりたいことは全部やる!って感じで、おばさんなのに目が子どもみたいにランラン輝いていて、無邪気なのがいい。自分の信念を持ち、それを叶えるために努力してきたことが伺える。肩書きに囚われず人となりを自分の目で判断する姿勢も好き。面倒見が良く、見ず知らずの主人公達とすぐ仲良くなるのもいい。 - 幼い頃や思春期を思い出してみてください。今の自分に1番大きな影響を与えている出来事・経験はなんですか?
また、それらが自分の価値観にどう影響を与えましたか?
子どものころ、「魔女図鑑」なる本を持っていて、魔女になりたいと思っていた。自分の好きや価値観に素直で、個性的で、魅力的な魔女。おしゃれで物知りで、人とは違っても堂々としている(自信)、そんな魔女に憧れていた。 - 今の社会には何が足りないと思いますか?
ゆとり。もう少し寛容さがあっていいと思う。小さい言い間違いやミスを責め続けたり、自分とは違う意見の人を攻撃したり、そういうのがなくならないのは寛容さがないから。自分とは違うものを受け入れる(受容)こともときには必要だと思う。 - 周りの人に「私って人生で何を大事にしてそうかな?」と聞いてみてください。
※ 具体的なエピソードが聞けるとなお良し
夫に聞いてみたものの、「わかんない」と言われて終わりました…(笑) - 子どもを育てたり、他人にアドバイスしたりするとき、1番伝えたいのはどんな行動ですか?
また、1番伝えたくないのはどんな行動ですか?(伝えたくない行動の反対が、自らの価値観)
伝えたい行動は、
「好きなことをどんどんやりなさい」(楽しさ、充実、成長)
「新しいことに挑戦しなさい」(挑戦、学び、成長)
「悩んだらとりあえず動いてみたらいいよ」(行動、挑戦、変化)
「他人の意見ではなく、自分はどうしたいかで判断した方がいい」(自律)
伝えたくない行動は、
「始めたら最後までやり遂げなさい」→ 好奇心に従っていきなさい
「自分より他人を優先しなさい」→ 自分も他人も同じくらい大事にしなさい(受容)
「やっても上手くいかないんだから、やらない方がいい」→ 挑戦することが大事
「価値観がうまく見つけられない…」というときには、「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」の巻末についている「大事なこと(価値観)の例100リスト」を参考にしながら、キーワードを考えていきました。
価値観キーワードが15個ほど集まったら、次のステップへと進みましょう!
【大事なことの見つけ方②】価値観キーワードを整理する
価値観キーワードをリストアップしてみると、似たようなものがたくさん出てくると思います。
そこで自分のなかの価値観をより明確にするために、価値観キーワードを全て書き出し、次に自分にとって意味の近いキーワードをグループにまとめて、4〜6個に分類します。
分類するときには、
- ノートに書き出す
- マインドマップを使う
- ふせんを使う
などの方法がおすすめです(無料でマインドマップが作れるアプリもあります)。
分類ができたら、それらのグループを統括する価値観キーワードを考えてみましょう。
似たような言葉を集めていくと、私の価値観は以下のように6つのグループに分かれました。
出てきたキーワードは以下の6つ。
- 挑戦
- 成長
- 自信
- 受容
- 信念
- 充実
ここまで出来たら、次は価値観をランキングづけしていきます。
「どれも大事だから順位なんてつけられない」という気持ちもよく分かりますが、このランキングづけを行うことで「どっちの道に進もうか」と悩むことがグッと減ります。
これからの人生をラクにするためにも、ぜひ取り組んでみてくださいね!
ランキングをつけるコツは「どっちが最終目的?」と自問自答してみること。
例えば、私は上記の価値観を、以下のようにランキングづけしてみました。
下が最初に満たすべき「土台」となる価値観で、1番上が私の人生で叶えたい「最終的な目的」です。
例えば、私は「挑戦」することが好きですが、それ自体が人生の目的ではありません。
私にとって人生の最終目標は、「充実した生き方をすること」。
また、すべての価値観は以下のように繋がっています。
- 充実・・・満たされた日々をおくること
↑ ありのままの自分や他人を受け入れると人生が充実する - 受容・・・ありのままの自分と他人を受け入れること
↑ 信念があると自分や他人も受け入れられる - 信念・・・自分が正しいと思う通りに行動すること
↑自信がつくと信念をもてる - 自信・・・自信を持って生きること
↑成長することで自信がつく - 成長・・・よりよい自分になること
↑挑戦することで成長できる - 挑戦・・・新しいことに挑戦すること
私にとって新しいことに「挑戦」しながら「成長」し、「自信」を身につけることは、自らの信念を固めるための土台。
自分の信念に従って生きることで、自分も他人もありのままに「受容」できるようになり、そして「充実」した人生を送れるようになると考えています。
つまり、私の人生の最終目標は「充実」。
「充実した人生をおくること」が、私の人生の最終目的です。
【大事なことを見つけよう③】「仕事の目的」を決めれば仕事は自然とうまくいく
価値観のランキング付けが出来たら、最後にその中から「仕事の目的」を決めてみましょう。
仕事はお金を得るためにすることではありますが、同時に自らとお客さまの価値観を満たすためのものです。
「なんのために仕事をするのか」という「仕事の目的」を決めることで、それを実現するためには何をやればいいのかという方向が見えてくるようになります。
「仕事の目的」を決めるには、これまで自分が人に価値を提供しようとした経験を振り返ることが有効です。
意識せずとも、人は自分の周りの世界に対してなにかしら影響を与えようとしています。
その経験を振り返ることで「無意識のうちに周りに与えようとした影響」を見つけられるので、それを「仕事の目的」にしましょう。
具体的には、「価値を提供しようとした経験」を10個を思い出してみてください。
ポイントは、「価値を提供できた」経験ではなく、「価値を提供しようとした」レベルの経験を振り返ること。
例えば、私は以下のような経験を思い浮かべました。
- 子育て中に得た、子育てをラクにするアイディアを記事にして発信した
- 良い!と思ったアイテムを家族や周囲の人にプレゼントした
- 前職で後輩の悩みを聞き、「よく頑張っているよ!」と励ました
経験を振り返ったら、「そのときどんな価値を提供しようとしていたのか?」と考えてみてください。
色々なキーワードが出てきますが、1番多く出てきたキーワードを「仕事の目的」にすればOK。
過去の経験を振り返ってみると、私は「充実」という価値観を提供しようとしていることに気づきました。
つまり、私の「仕事の目的」は、「充実している人を増やす」こと。
この結果を見たとき、「そうなったらいいなぁ」とワクワクした感覚がありました。
「なんのために仕事をするのか」という目的を決めると、それだけでも仕事に対するモチベーションが上がります。
「大事なこと(価値観)」を見つけ、そこからさらに「仕事の目的」を見つけることで、仕事に対する迷いが減り、自然と仕事に前向きに取り組めるようになります。
また、「仕事の目的」を決めることで、たくさんの「やりたいこと」の中から「本当にやりたいこと」を見つけ出すこともできるのです。
「このワークだけじゃ価値観が分からなかった…」という方は、「世界一やさしい『やりたいこと』の見つけ方」の巻末に追加質問が載っているので、ぜひそちらを参考にしてみてくださいね。
次回は「仕事の目的」を実現するための、「やりたいこと」を見つける方法を解説してきますので、お楽しみに〜。