年末までにこれだけ!FP直伝『家計棚卸し』でお金の不安を解消

こんにちは!仕組みづくりアドバイザーの朝日千晴です。

年末も近づき、「今年の家計どうだったかな?」と考える方も多いのではないでしょうか?

家計を整えたい方におすすめなのが、「家計棚卸し」

ざっくりでもお金の流れを整理し、来年の予算を立てることで、無理なく家計管理ができるようになります。

この記事では、FP2級保持・元銀行員で”頑張らない家計管理”を実践中の私が、年末までにできる「家計棚卸し方法」をご紹介します。

お金の不安をなくしたい方、貯金を増やしたい方は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね!

朝日千晴
朝日千晴

ライター/仕組みづくりアドバイザー。信託銀行を経て、フリーのWebライターとして活動を開始。現在は、書く仕事とあわせて「人にやさしい仕組みづくり」をテーマに、暮らしや組織が心地よく回るようサポートを行っています。

家計の棚卸しが大切な理由

年末になると、「今年の家計どうだったかな…?」と漠然と不安になることはありませんか?

そんな時におすすめなのが、「家計の棚卸し」です。

「家計の棚卸し」とは、1年間のお金の流れを整理し、収支や資産、年1回の出費をまとめて見える化する作業のこと。

この時期に棚卸しをしておくと、次のメリットがあります。

「家計の棚卸し」メリット
  • 無駄遣いの発見:日々の小さな出費や、見落としがちな支出が明確に
  • 特別費の準備:保険料や税金、帰省費用などの年1出費を事前に把握できる
  • 来年の予算作りがスムーズに:今年の出費の傾向をもとに、無理のない予算を組める

つまり、家計の棚卸しは「来年の家計をラクにまわすための土台作り」

少し時間と手間がかかる作業ですが、やっておけば新年から安心してお金を管理できるようになりますよ。

家計が整う!FP直伝「家計の棚卸し方法」5ステップ

「家計の棚卸しっていっても、何からすればいいの…?」

そんな方に向けて、ここでは家計の棚卸し方法を5ステップで紹介します。

ノートと紙、計算機があればOK!お金を整えたい方はぜひ試してみてくださいね。

Step1|まずは収支を確認する

最初のステップは、1年間の収入と支出を確認すること。

家計簿をつけている方は、「入ってきたお金」と「出ていったお金」を改めて振り返ってみましょう。

「家計簿はつけていない」という方は、銀行口座やカード明細、電子マネーの履歴を確認し、1ヶ月のお金の動きをチェックしてみて。

ポイントは、完璧さを求めないこと!

大まかに数字を把握するだけでも、思わぬ出費や固定費の増減に気づくことができます。

まずはお金の流れを見える化して、家計の全体像をつかんでいきましょう。

Step2|財産目録を作ってみる

次に、現金・預金・投資・株式など、我が家の資産をすべて書き出した「棚卸し表」を作りましょう。

どこに・いくらあるのかを見える化することで、使っていない口座や不要な資産も整理でき、家計の全体像がつかめます。

住宅ローンや車ローンなどの負債も忘れずに記録しておくと、後々の管理がラクになります。

預金や投資などの「プラス資産」と住宅ローンや車ローンなどの「マイナス資産」を比べて、黒字になっていれば家計は健全!このまま黒字をキープしていきましょう。

「赤字になってしまった…」という方は、今が家計改善のチャンス!赤字を減らしてプラスにしていけるように、今から家計を見直していきましょう。

ワンポイント!

「共働きで、お互いの口座残高を知らない」という方は、定期的に口座残高を共有しておくのがおすすめ。

収入や口座情報をオープンにすることで、「隠し事がない」という安心感や信頼が生まれると同時に、いざというときに、思ったより貯金が少なかったり、知らない間に借金を抱えていたりする事態を防止できます。

また、世帯全体のマネー状況が分かることで、適切な貯蓄目標や資産運用プランを立てやすくなり、協力して安定した生活設計がしやすくなるという効果も。

お金の話は少しデリケートですが、「一緒により良い生活を送りたい」「将来のリスクを回避したい」という前向きな目的で、定期的に話し合うことが重要です。

「お小遣いの使い道は自由」「独身時代の貯金は共有しなくてOK」など、お互いの負担にならないようにルールづくりをしていくのも◯。

Step3|「年1出費」を書き出す

保険料、税金、年会費、車検、帰省費用など、年に1回しか発生しない「年1出費」も、この機会に書き出してみましょう

「年1出費」は頻度が少なく、つい見落としてしまいがち。

その割に金額が大きいので、「お金がない!」と慌てたり、「また今月も赤字だ…」とショックを受けたりすることも。

いつ・いくら出費があるのかを事前に予測し、あらかじめ資金準備をしておきましょう。

毎月少しずつ資金をプールするか、ボーナス時に必要資金をまとめて貯金しておくのもおすすめ。

Step4|よかったお金の使い方・改善点を振り返る

お金の流れが整理できたら、次は1年のお金の使い方を振り返り、「これは買ってよかった」「これはムダだった」という点を整理します。

ポイントは、反省点ばかりではなく、「よかったお金の使い方」を振り返ること。

「夏に行った家族旅行、楽しかったね!」
「ロボット掃除機を買ってから掃除がかなりラクになった」

など、自分や家族にとって満足度の高かったお金の使い方を振り返ることで、我が家の価値観が見えてきます。

限りあるお金をうまく使うためには、自分や家族の価値観をはっきりさせておくことが大切。

予算を立てるさいにも役立つので、ぜひ「よかったお金の使い方」を家族で話し合ってみてくださいね。

Step5|来年の予算を立てる

最後のステップは、来年の予算作り!

Step1~Step4で整理した情報をもとに、来年1年の予算を組んでいきます。

予算を組むさいには、「固定費」と「変動費」、さらに「特別費」と分けて考えていくのがおすすめ。

ワンポイント!
  • 固定費:毎月支払うお金。家賃や住宅ローン、保育園の預かり料、光熱費など。
  • 変動費:月々支払う額が変動するお金。食費や日用品費、衣服費、医療費など。
  • 特別費:毎年1回払うお金、または事前に予測できる大きな出費。イベント費や保険の年払い、車検、NHN受信料、税金など。

『収入ー(固定費+貯金)=変動費』と考えて予算を組んでいくと、収入内でやりくりしやすくなります。

「特別費」は「変動費」「固定費」とは別に資金を用意しておくと、管理がしやすくなるのでおすすめ。

「予算を考える=削る」と考えがちですが、大切なのは「使いたいことにしっかりお金を使えるようにすること」

以下のような順序で予算を組んでいくと、生活の質を下げずに、無理なく節約できます。

  • 自分や家族が「何に」「いくら」使いたいのかを考える(例:年に1回は家族旅行に行きたい!)
  • それを実現するために削減できる項目を考える(例:週末の外食を控えて、その分を旅行貯金に回す)

「出費が多すぎてお金が足りない…」という方は、「固定費」の見直しを。

スマホの料金や保険料など、毎月支払う「固定費」を削減することで、長く節約効果を維持できます。

とはいえ、最初は完璧でなくてOK!

目安として予算を立てつつ、やりくりしながら調整して、我が家にちょうどいい予算配分を見極めていきましょう。

『家計の棚卸し』で、無理なく黒字が続く家計へ

年末までにやっておきたい、『家計棚卸し』。

手間はかかりますが、これをやっておくだけで今年の家計の整理と来年の予算計画が一度にでき、ストレスなく家計管理ができます。

この記事を参考に、家計改善への第一歩を踏み出してみてくださいね!